内科(糖尿病・内分泌科)のご紹介

診療科の特色(専門分野等)

コロナ禍以前の当科診療案内では、GLP-1製剤(インクレチン製剤)の可能性と期待について述べていました。その後も糖尿病治療は目覚ましい進歩を遂げ、週1回の自己注射で、血糖管理改善と同時に、ダイエット効果を発揮する薬剤(インクレチン製剤;GLP-1, GLP-1+GIP)への注目が高まり、健常人によるダイエット目的使用によって、全国的な糖尿病治療目的の製剤供給困難といった想定外の状況も発生しました。2024年6月には、SNSを介した『インクレチン・ダイエット狂想曲』というべき混乱した状況から一転して、インクレチン製剤供給が安定しつつあります。

一方で糖尿病の完治は、依然難しいものの、2021年、米国では「薬物療法を行なっていない状態でA1c値6.5%未満が3ヶ月以上持続している状態」を寛解と定義しようとする動き(注, 日本で認められた定義ではない)もみられています。

過去、富山大学医学部代謝内分泌内科のCPI(#1)研究の一環として、当科で臨床研究を行った結果(*6,*8,*9)、食後(随時)CPIという検査指標を用いる事で従来インスリン療法しか無いと考えられた2型糖尿病患者でも、食事療法/運動療法の見直しと薬剤適正使用により、経口薬だけで充分に血糖が改善する可能性が見出されました。この応用として、治療適正化として、インクレチン製剤の導入、並びに、体重管理(治療前より10%以上の体重減少)により、薬物療法を行わなくてもA1c5%台を3ヶ月以上継続し、『(当院での)いわゆる寛解』に相当する状況に至った糖尿病を持つ人(#2)も、2024年5月時点で当院だけで4〜5名現れました。

インクレチンの新たな可能性として、製薬メーカーが認知機能改善への可能性を期待して、EVOKE/EVOKE+などと言った臨床研究をスタートさせていますが、
認知症発症が疑われる2型糖尿病の方で、1年間のインクレチン注射製剤治療が前頭葉血流を改善を介して血糖管理のみならず認知機能に良好な影響を与えているのではないか(*13)と報告(図1)しています。

図1, GLP-1製剤による1年間の治療により、アルツハイマー病特異的な血流異常は改善しなかったが、前頭葉血流が回復し、感情の起伏に改善が見られた。

こうした糖尿病と脳機能の関係についての独自の検討を通じて、「何故か糖尿病治療が上手くいかない理由を糖尿病の方の性格や人格、態度、生き方、考え方に原因がある」と言う一般的な、偏った見方(スティグマ)を否定し、ブラックボックスとして今までほとんど考慮されることがなかった『脳とその機能に進化論的な何かしらの理由、何かしらの原因を求める』観点、脳科学的視点(図2)から、医療技術の進歩、特に脳機能画像などの進歩や神経心理学、対象関係論など様々組み合わせ、糖尿病診療・糖尿病の方への指導方法の深化に向けて、取り組んでいます。

図2)糖尿病診療(対策)の新しい枠組みによる解釈(私見)

現在の取り組みの1つは、糖尿病教育入院の活用です。

教育入院を活用いただくことにより、

1)個々人での糖尿病の成り立ち、何が大きな原因であるかなど[糖尿病の病型診断]を1a)膵インスリン分泌能(CPI/CPR), 1b)膵島関連抗体(GADAb:初回と特殊条件でのみ実施), 1c)肝機能評価(MASH/MASLDの方が増えています), 1d)疑わしい場合の各種癌(消化器,膵,肝臓,肺癌)の存在診断、などに分け評価いたします。

また、急性期疾患合併か、術前なのか、高齢か若年かなど、様々な条件やデータを総合評価の上で、2)どのような治療が相応しいか[病態診断]を判断しています。

更に3)糖尿病合併症評価ですが、通常の3a)『しめじ』神経障害(し)、網膜症(め)、腎症(じ)の一般的評価のみならず、3b)『えのき』壊疽(え)、脳血管疾患(の),虚血性心疾患(き)に関しても、「必要性を認める方に限り」外来での検査実施を組みあわせ、下肢動脈造影CTAないし非造影MRA検査、頭部MRIなど各種の脳画像検査、循環器内科・放射線部協力の下での冠動脈CT検査などを実施し、3c)『さる・こ・が・に』サルコペニア&フレイル(さる)、骨粗鬆症(こ)、癌(が)、認知症(に)なども、常勤糖尿病専門医が、老年科専門医/指導医かつ認知症専門医/指導医の認定も受けていることから、高齢者では各種検査からのフレイルの評価、および、「必要性を認める方に限り」DEXA法による骨密度評価、(再掲)癌/腫瘍の存在診断、神経心理学検査ならびに脳画像検査を駆使した認知症専門診療を行なっています。

退院前には、上記内容を踏まえ、プレシジョン・メディスン[オーダーメイド医療]の基礎となりえる『(ご本人だけの)病状説明書(図3)』として、病状や合併症のレポート、言い換えれば、糖尿病を持つ方、ご自身の糖尿病と合併症の取扱説明書をお渡しし、ご本人のみならず、(協力いただきたい)ご家族にも説明をしています。

図3)教育入院退院時交付の病状説明書(糖尿病と合併症の取扱説明書)の例

実際、糖尿病の高血糖で入院し、その後、教育入院を利用いただいた結果、糖尿病悪化の原因が、肝硬変と肝臓がん、卵巣がん、胃がん、肺がん、膵がん、MASLD(代謝性肝疾患)、緩徐進行1型糖尿病、クッシング症候群であったなど判明した方や、合併症に関しても、(手足の麻痺が無い)脳梗塞、(中等度以上ながら症状のない)閉塞性動脈硬化症、(症状のない)虚血性心疾患2枝病変、頸動脈狭窄が判明するなどして、大事に至る前に速やかに治療に繋げることができた方がいらっしゃいます。

また、当院糖尿病入院診療の特異で独自なことですが、無理強いすることなくご本人・ご家族の意向に寄り添いつつ、認知機能評価を実施した結果、前臨床期(発症直前)〜早期(発症直後)のアルツハイマー型認知症を疑われる方と判明、更に、ご本人ご家族の強い治療意欲・意思確認の上、各種検査と、実際にアミロイドPET-CTを実施に至るなど方もいらっしゃいます。

2023年12月時点より当院では、Aβ根本治療薬(レカネマブ)の医師ならびに施設投与条件に合致するよう取り組みが進んでいたこともあり、既に『前臨床期あるいは早期アルツハイマー病』と診断確定された方に対し2024年6月上旬より、富山県3人目、新川地区1人目のレカネマブ(レケンビ®)投与を「糖尿病内科兼老年科」という立場から行いました。今後も、公的基準に則り、この医療を必要とされる方への対応を予定しています。

このように、当科は、各学会の審査・認定を受けた「糖尿病専門医」による糖尿病専門診療と同時に、前臨床期〜早期アルツハイマー病に関しては、同一の「認知症専門医」による認知症診療が受けられるという、国内でも珍しい診療体制をとっています。このような状況から、コロナ禍以降は、糖尿病と認知症(高次脳機能障がい)について注目し、症例報告(*12,*13,*14,*15,*16)を鋭意行ないつつ、糖尿病に関わる脳機能についての検討を深めています。特に、当科の強みを活かして、認知症性疾患に伴う食欲異常と糖尿病の悪化に関して検討を行う(図4,*14)などしています。

図4, 糖尿病の血糖悪化とその原因となる稀な前頭葉障害によるグルメ症候群に関しての検討。(前頭葉眼窩皮質、直回の灰白質萎縮により過食や偏食が誘発され、血糖が悪化したであろう)

受診希望の方に関しては、日本認知症学会、認知症専門医一覧、富山県に記載の内容をご一読ください。(#3)

2018年までの状況から、コロナ禍により様々な環境の変化が生じています。

過去、高齢糖尿病患者のサルコペニア(筋力低下)、認知症予防、介護予防として、2017年度、魚津市加積地区公民館で、第1回の出前「サルコペニア講演会」開催など、独自の取り組みも行ったことを報告していましたが、コロナ禍の発生により継続は断念せざるを得ませんでした。

加えて、2017年9月10日(日)には、魚津市主催, 平成29年度 市民公開講座「正しく知って 悪化させない!! 糖尿病」に、講師、会場スタッフを病院より派遣、富山労災病院の枠を超え、地域に根ざした地域を支える病院として、近隣の地域づくりに対する富山労災病院の社会貢献事業に当科は率先して取り組んでおりましたし、生活習慣病委員会を介して、糖尿病の知識普及に取り組んでいましたが、やはり「三密の禁止、コロナ2類相当」の時代に、様々な疾患啓発活動は中止を余儀なくされましたが、「5類移行」により、生活習慣病教室の取り組みも再開しています。

過去、新川地区における4疾患5事業を中心に据えた医療計画のもと、新病院稼働後の2017年秋より「糖尿病重症化予防(病診)連携」を開始し、こちらは、コロナ禍にあっても、富山労災病院(糖尿病専門医)と診療所(かかりつけ医)の連携を継続し、2023年度末で合計80人の糖尿病を持つ人(糖尿病患者,#2)が参加しています。

具体的には、半〜1年に一度、当院「糖尿病専門医」受診時に糖尿病合併症や血糖コントロールの状態を評価し、日頃の投薬継続ならびに、体調不良、感冒などの診療は地域の「かかりつけ医」でお願いするというものです。対象となるのは、内服薬の管理のみで十分血糖コントロール(A1c<7~8%:年齢により上限は変わる)がついている方々です。なお、治療に注射製剤を必要とする方々は基本、対象外となります。

「糖尿病重症化予防(病診)連携」に参加いただき、定期受診された方の中から、無症候性心筋虚血(いわゆる、痛みを感じない狭心症・心筋梗塞)や足壊疽に至りかねない下肢閉塞性動脈硬化症などを早期に発見して無事治療に繋げられた方や、前立腺がん、肺がん、卵巣がん、肝臓がん、肝炎・肝硬変などの発見に至り当該科へ受診となった方も出てきています。

詳細など、ご不明な点は、当院糖尿病外来医師、日本糖尿病療養指導士、外来看護師、管理栄養士、地域連携室にお問い合わせください。

甲状腺・内分泌疾患に関して、以前より取り組んでいます。

最近、黒部市の常勤甲状腺専門医が転勤され、甲状腺専門医・常勤医療機関としては当院が、富山県の東端となりました。こうした事情もあってか、新潟県上越市など遠方から受診いただく方もいらっしゃいます。

更に、甲状腺疾患は、『妊活』に関わる疾患であるため、産科クリニックより当院へご紹介いただく事も増えています。各種リスクを勘案し、米国ほかの基準(TSH<2.5/3.0)に従いつつ、妊娠中期頃まで当院で診療を継続し、その後、小児科併設の総合病院へ移動、無事出産のご連絡をいただく機会が増えています。

新川地区で発症した甲状腺患者さんの診療を常時行い、学術活動として、地域医師会での症例報告を通じた啓発活動(e.g. 妊活中や甲状腺機能低下症患者での造影剤の使用と種類選択は慎重に行うのが望ましい)などに加えて、稀で珍しい病状については日本甲状腺学会や内分泌学会において発表(*3,*10,*11,*17)しております。更に、患者数が極めて少ないながら副腎疾患についても診療を行い、稀な症例については研究会等で発表(*7)しております。

なお、内分泌外科に関し、バセドウ病や甲状腺癌などの甲状腺疾患外科治療は、原則、当院 胸部呼吸器外科へ紹介の上、富山大学外科での治療となります。更にご希望に応じて、富山大学放射線科での甲状腺アイソトープ治療、県外甲状腺専門病院(隈病院、伊藤病院)への紹介を行っています。

副腎疾患では、クッシング症候群については、過去、当院泌尿器科に紹介の上で治療の実績がありますが、原発性アルドステロン症については、副腎動脈サンプリング検査など詳細な検討が必要となることから、富山大学病院へ紹介しています。褐色細胞腫/パラガングリオーマは、悪性腫瘍の場合もあり、以前も基本的内分泌学的評価ののち、富山大学病院へ紹介しています。

当科は、今後とも

  • (発症前の)若い頃から高齢まで継続的に
  • 地域在住の皆様に安心頂け
  • 本人の選好や状況、家族の負担にも配慮つつ
  • 他科とも連携し、一般内科と専門診療のバランスが取れた質の高い
  • ワンストップ(=幅広い専門性と、専門外は必ず次に繋ぐ姿勢)
  • 総合内科/総合診療的な精神を持った

『面倒見の良い診療』を目標に、従来と変わらず取り組んで参る所存です。
病診連携として、当院での診療をご希望の際には、日頃治療に通っている方では、かかりつけ医の先生より紹介状、あるいは、生活習慣病が疑われる方、間もない方であれば、人間ドック・健診結果をご持参ください。

診療内容

糖尿病分野は
基本的に日本糖尿病学会『かかりつけ医から糖尿病専門医・専門医療機関への紹介基準』(下記)に従いかかりつけ医の先生からご紹介ください(紹介目的明記の紹介状が必要です)

  1. 血糖コントロール改善・治療調整
    • 薬剤を使用しても十分な血糖コントロールが得られない場合、あるいは次第に血糖コントロール状態が悪化した場合。
    • 新たな治療の導入(血糖降下薬の選択など)に悩む場合。
    • 内因性インスリン分泌が高度に枯渇している場合(1型糖尿病等)。
    • 低血糖発作を頻回に繰り返す場合。
    • 感染症が合併している場合。
  2. 教育入院
    • 食事・運動療法、服薬、インスリン注射、血糖自己測定など、外来で十分に指導ができない場合。
  3. 慢性合併症
    • 慢性合併症(網膜症、神経障害、冠動脈疾患、脳血管疾患、末梢動脈疾患など)発症のハイリスク者(血糖・血圧・脂質・ 体重等の難治例)である場合。
    • 上記糖尿病合併症の発症、進展が認められる場合。

     注)腎症については、腎機能低下やタンパク尿(アルブミン尿)がある場合は、腎臓病学会の“かかりつけ医から腎臓専門医・専門医療
       機関への紹介基準”を参照ください。重度の腎機能障害(全身浮腫, 心不全, 頻脈性不整脈, 肺水腫, 呼吸不全の合併など)が疑われる
       患者では、最初から腎臓専門医への紹介をご検討ください。

  4. 急性合併症

    ◦ 糖尿病ケトアシドーシスの場合(直ちに初期治療を開始し、同時に専門医療機関への緊急の移送を図る)。

    ◦ ケトン体陰性でも高血糖(300mg/dl以上)で、高齢者などで脱水徴候が著しい場合(高血糖高浸透圧症候群の可能性があるため速やか
     に紹介することが望ましい)。

  5. 手術

   ◦ 待機手術の場合(患者指導と、手術を実施する医療機関への日頃の診療状態や患者データの提供が求められる)。

    ◦ 緊急手術の場合(手術を実施する医療機関からの情報提供の依頼について、迅速に連携をとることが求められる)。
 注1) 当科にご紹介いただいた場合、待機手術の場合、血糖管理状況次第で手術が延期となる可能性については、かかりつけ医の先生
 より、事前にご説明ください。
 注2) また、かかりつけ医へのお願いとして、入院が確実と見込まれる状況での、大学派遣医師外来への紹介は、医師の働き方改革の
  影響があり、極力お控えください。

また、上記『かかりつけ医から糖尿病専門医・専門医療機関への紹介基準』に従いつつも、当科独自の取り組みとして

  1. 糖尿病初発時の精査~教育入院と治療 
  2. 稀ながら見られる副腎疾患・膵腫瘍存在診断まで(以降、他科紹介) 
  3. 外来インスリン導入、外来インクレチン製剤(GLP-1, /GLP-1+GIP)導入(又は入院導入)(肥満症へのGLP-1/GLP-1+GIP製剤導入は行なっていません)
  4. 認知症合併糖尿病患者の診療:常勤医担当 :*12,*13,*14,*15,*16,
  5. 糖尿病食事指導 
  6. 糖尿病重症化予防(病診)連携としての半年~1年ごとの精査:*1,*4

内分泌・代謝疾患分野は、

  1. 内分泌異常に伴う糖尿病精査(副腎・膵臓[内分泌]の精査):*7
  2. 甲状腺機能異常の精査:*3,*10,*11, (*17)
  3. 脂質異常症治療と外来PCSK9阻害剤, siRNA製剤導入
  4. 骨粗鬆症と外来PTH/PTHrP製剤導入、ビスフォスフォネート点滴

老年医学分野(老年科・認知症診療・フレイル診療・病態栄養診療)は(#3)、

  1. 高齢者の栄義障害・フレイル評価:常勤医担当:*5
  2. 糖尿病高齢者の認知機能評価・病型診断:常勤医担当
    (下記3, 4を前提としない遠方からの、かかりつけ医紹介での受診は可能)
  3. 生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症)合併し、特に、アルツハイマー病が疑われる際の病期診断[前臨床期〜早期]:常勤医担当
  4. 本人・家族の強い希望と治療の理解、家族が本人を支える姿勢を前提として、Aβ除去薬(レカネマブ, レケンビ®)適応評価[AβPET-CT施設への紹介]と薬剤適正使用基準に従ってAβ除去薬治療の実施:常勤医担当
    注1)生活習慣病を伴わない場合、院内取り決めで脳神経内科等紹介予定
    注2)新川医療圏ならびに魚津市隣接地域在住の方を対象とし、2024年6月現在、責任ある診療が困難なため、遠方からのレカネマブ投与目的の受診はお受けしていません

など、に取り組んでおります。

施設認定を受けている学会

日本内科学会「教育関連施設」
日本糖尿病学会「教育関連施設」

注)なお、このほか、常勤医は、研修指導医、内科指導医、老年科指導医、認知症指導医、総合診療特任指導医、プライマリケア指導医の認定を受けています。

【学会発表/論文】

2010年>

*1:村上史峰 ほか, 糖尿病患者における無症候性冠動脈病変に関する検討, 2010年, 第212回日本内科学会北陸地方会 (2型糖尿病, 大血管障害発症予測)
*2:村上史峰 ほか, カーボカウントを導入し得た脳出血後遺症、慢性肝炎、再生不良性貧血の1型糖尿病患者の1例, 2010年, 第13回日本病態栄養学会各術集会 (1型糖尿病, APS,C型肝炎, カーボカウント)

2012年>

*3:村上史峰 ほか, 緩徐進行1型糖尿病患者で皮膚潰瘍・肺炎・低血糖昏睡を呈し、発作性心房細動から診断された多腺性自己免疫症候群3型の1例, 2012年, 第55回日本甲状腺学会学術集会 (バセドウ病, APS3型)
*4:村上史峰 ほか, 高齢2型糖尿病における頭部MRI・冠動脈MDCT所見に対する臨床検査の大血管障害予測因子としての可能性についての検討, 2012年, 第54回日本老年医学会学術集会 (2型糖尿病, 大血管障害発症予測)
*5:村上史峰 ほか, 血中葉酸濃度と冠動脈CTアンギオによる無症候性冠動脈病変および糖尿病合併症の関係についての検討, 2012年, 第15回日本病態栄養学会各術集会 (栄養障害, 大血管障害発症予測)

Minoru Iwata, Shihou Murakami, et.al, Genetic risk score constructed using 14 susceptibility alleles for type 2 diabetes is associated with the early onset of diabetes and may predict the future requirement of insulin injections among Japanese individuals, Diabetes Care Aug;35(8), 2012 (遺伝リスクスコア, 2型糖尿病, 遺伝子による将来治療予測)

2013年>

*6:村上史峰 ほか, 外来通院糖尿病患者での治療選択における空腹時・食後CPI,SUITの有効性についての検討,2013年,第56回日本糖尿病学会年次学術集会(CPI,2型糖尿病, 治療予測)
*7:村上史峰 ほか, 心不全兆候と著明な高血圧を認めた副腎疾患の1例, 2013年, 第220回日本内科学会北陸地方会 (BMAH症候群, コルチゾール過剰)

2014年>

*8:村上史峰 ほか, 外来通院糖尿病患者での治療選択における食後Cpep,CPI,SUITの有効性についての検討(第2報),2014年,第57回日本糖尿病学会年次学術集会(CPI,2型糖尿病, 治療予測)

2015年>

*9:村上史峰 ほか, 外来糖尿病患者での治療選択における随時CPIの有効性の検討(第3報) , 2015年,第58回日本糖尿病学会年次学術集会(CPI, 2型糖尿病, 治療予測)
*10:村上史峰 ほか, 治療中に出現した著明な貧血から診断に至った悪性貧血と早期胃がんを合併した自己免疫性多内分泌腺症候群3B型が疑われるバセドウ病の1例, 2015年,第58回日本甲状腺学会学術集会 (バセドウ病, APS3型)

2016年>

Yutaka Kamura, Minoru Iwata, Shihou Murakami, et.al, FTO Gene Polymorphism Is Associated with Type 2 Diabetes through Its Effect on Increasing the Maximum BMI in Japanese Men, PLOS ONE Nov.7, 2016 (FTO肥満遺伝子多型, 2型糖尿病, BMI)

2017年>

*11:村上史峰 小澤由明 ほか, 甲状腺眼症をきっかけに診断に至ったMarine-Lenhart症候群の1例, 2017年, 第60回日本甲状腺学会学術集会 (バセドウ病, プランマー病合併)

2018年>

Minoru Iwata, Shihou Murakami, et.al, Ratio of low molecular weight serum adiponectin to the total adiponectin value is associated with type 2 diabetes through its relation to increasing insulin resistance, PLOS ONE Mar.1, 2018(アティポネクチン, 2型糖尿病, インスリン抵抗性)

2019〜2022年:コロナ禍・行動制限にて、移動を伴う学会活動の自粛

2020年>

Minoru Iwata, Shihou Murakami, et.al, Family history of diabetes in both parents is strongly associated with impaired residual β-cell function in Japanese type 2 diabetes patients, J Diabetes Investig. 2020 May;11(3):564-572.(2型糖尿病, 家族歴)

2022年>

*12:村上史峰 ほか, 2型糖尿病治療中、職場での尿便失禁をきっかけに診断したパーキンソニズムと前頭葉症状を伴う若年性認知症の1例(脳科学による患者理解no.1), 2022年10月, 第33回日本老年医学会北陸地方会 (2型糖尿病, 若年性認知症, 前頭側頭型認知症)
*13:村上史峰 ほか, セマグルチド投与治療前後の脳血流変化を追えた前臨床期アルツハイマー型認知症合併2型糖尿病の1例(脳科学による患者理解no.2), 2022年11月, 第96回日本糖尿病学会中部地方会 (2型糖尿病, アルツハイマー型認知症, GLP-1製剤, 脳血流変化)

2023年>

*14:村上史峰 ほか, 糖尿病性舞踏病とグルメ症候群が疑われた2型糖尿病患者の1例(脳科学による患者理解no.3), 2023年9月, 第97回日本糖尿病学会中部地方会 (2型糖尿病, 糖尿病性舞踏病, グルメ症候群, 前頭葉[直回], hedonic)

2024年>

*15:村上史峰 小倉忠裕 ほか, 合理的配慮により血糖管理が改善した1型糖尿病成人の1例(脳科学による糖尿病の人理解no.4), 2024年5月, 第67回日本糖尿病学会年次学術集会 (1型糖尿病ケトアシドーシス, 認知症との鑑別, 大人の発達障害[知的発達症] ,合理的配慮)
*16:村上史峰 小倉忠裕 ほか, 突然の薬の飲み忘れ、不器用、家庭内不和の2型糖尿病高齢女性の1例(脳科学による糖尿病の人理解no.5), 2024年9月, 第98回日本糖尿病学会中部地方会 (2型糖尿病, 右半球症候群, 血管性認知症, 半側空間無視)
*17:村上史峰, 自家解体・調理によるブタ甲状腺摂取が原因と思われる甲状腺中毒症の一例 ~ティット・キー甲状腺中毒症~いわゆる『ハンバーガー甲状腺中毒症』, 2024年11月, 第23回日本内分泌学会北陸地方会 (甲状腺中毒症, 外来性甲状腺ホルモン摂取, 外国人診療)
*18:村上史峰, 魚津市での安全・安心で切れ目のないアルツハイマー病(疾患修飾薬)治療を目的とするクリニカルパス運用と実績の報告, 2024年12月, 第78回富山県医学会(アルツハイマー病疾患修飾薬, 糖尿病患者のアルツハイマー病, クリニカルパス, 医療の質と安全)

【注釈】

#1:CPI (C-Peptide Index,Cペプチド指標)は膵臓のインスリン分泌能を評価する指標であり、CPI=ペプチド×100/血糖値の式から算出される。空腹時CPI<0.8[食後CPI<1.5]は概ねインスリンが必須状態、空腹時CPI>1.2[食後CPI>3.0]は概ね食事運動療法で十分な血糖コントロールが得られるとされている。(食後CPIは投下の検討の結果から得られた数値)

#2:この診療科紹介では、ポリティカル・コレクトネス(差別や偏見を助長しない中立的な表現や用語を用いること)の観点から糖尿病に伴うスティグマ(社会的な不利益、不当な扱い、差別)を考慮して糖尿病患者』の用語を避け、『糖尿病を持つ人, 糖尿病の人, 糖尿病の方』などの表現を文意を損なわない程度に用いています。ただし、2024年5月時点で結論が出ていないことから、『糖尿病』を糖尿病協会・糖尿病学会提案の『ダイアベティス』と表現するのは時期尚早として用いていません。

#3:老年科専門医/指導医、認知症専門医/認知症指導医/認知症サポート医、サルコペニアフレイル指導士、病態栄養専門医/NSTコーディネーター、日本人間ドック学会・遺伝学的検査アドバイザーの認定を受けている常勤医が担当。従来、生活習慣病を合併しない認知症だけでの診療は行っていませんでしたが、病院組織からの許可を得られれば、今後、対応拡大予定です。

外来診療

曜日 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜
24診 村上 横山 村上 石木 稲川

診療スタッフ

糖尿病・内分泌科部長 村上 史峰

糖尿病・内分泌科部長
村上 史峰(むらかみ しほう)
【専門】
①糖尿病・甲状腺、②老年医学・認知症、③総合内科・総合診療、④予防医学

【学位・資格認定】
<学位>:医学博士(医学)
〈内科・基本領域*〉
認定内科医、総合内科専門医、指導医

   〈糖尿病内分泌科・サブスペシャルティ領域**〉
        糖尿病専門医、教育関連施設指導担当[注1]
        病態栄養専門医、NSTコーディネーター
        甲状腺専門医

   〈老年科・サブスペシャリティ領域〉
        老年科専門医、指導医
        認知症専門医、指導医
        サルコペニアフレイル指導士
        認知症サポート医(富山県)

〈総合診療科・基本領域〉
総合診療、特任指導医(日本専門医機構)

    〈家庭医療・サブスペシャルティ領域〉
     プライマリケア認定医、(家庭医療)指導医

    〈病院診療・サブスペシャルティ領域〉
     病院総合診療認定医(再審査申請予定)

〈予防医学〉
人間ドック健診専門医、認定医、遺伝学的検査アドバイザー
抗加齢医学専門医認知症予防専門医

〈その他〉
人類遺伝学会会員、肥満学会会員、痛風核酸代謝修学会会員
骨粗鬆症学会会員、内分泌学会会員、高齢者医療研修修了
認定NST研修修了、産業医(日本医師会)

*;基本領域とは、日本専門医機構が定めた基本となる19の専門領域
  で、一般的に、内科, 外科, 小児科, 眼科…などの大きな領域分けを
 指します。「内科」「総合診療科」はそれぞれ独立した領域と見な
 されています。

**;サブスペシャルティ領域とは、現在、日本専門医機構が認定作業
 途上の、基本領域内での細かな領域で、例えば、「内科」での、循環
 器(内科), 消化器(内科), 呼吸器(内科)などの臓器別あるいは診療上
 の領域分けを指します。内科基本領域では、「糖尿病内分泌(内科)」
 「老年(内科)」が現行認められており、総合診療科基本領域では、
 「家庭医療」「病院診療」などのように区分される見込みです。

[注1]当院は産科小児科の設置が無いため、富山大学附属病院代謝
    内分泌科と連携の「日本糖尿病学会教育関連施設:700108」
    の認定を受けています。


内科医師 石木 学

内科医師(毎週木曜日)
石木 学(いしき まなぶ)
【専門】
糖尿病・代謝内科
【資格】
日本内科学会認定内科専門医
日本糖尿病学会認定糖尿病専門医


内科医師 石木 学

内科医師(毎週金曜日)
稲川 慎哉(いなかわ しんや)
【専門】
糖尿病・代謝内科


内科医師 石木 学

内科医師(毎週火曜日)
横山 茉貴(よこやま まき)
【専門】
糖尿病・代謝内科


とやま労災だより

 VOL.01未病のまま進行する糖尿病と脳卒中予備軍
 VOL.04糖尿病シリーズ最終回
 VOL.24ニワトリと卵のような、糖尿病と老化の関係
 VOL.60動脈硬化と言われた方に精密検査をお勧めします
 VOL.71糖尿病とともに生きるということ